300 :『禁呪(上)』 ◆iF1EyBLnoU:2014/07/06(日) 04:40:07 ID:vzjMFSWg0 『禁呪(上)』 窓の外を白いものがひらひらと横切る。雪だ。冷え込むと思ったら、やはり降ってきた。姫は暖かい上着を着ていったから大丈夫だろうが、滅多にない雪。渋滞も考えられる。少し早目にお屋敷を出た…
267 : 『花詞』 ◆iF1EyBLnoU:2014/06/24(火) 23:59:44 ID:rfVDjrLE0 『花詞』 爽やかな風が木々の枝を揺らしている。もう秋も深い。翠と2人で辿る、細い散歩道。...やはり有った。葉脈が深く刻まれた濃緑色の葉と、鮮やかな赤い実。隣の○×県。『その県民公園には、幼児でも歩け…
246 :『贐(結)』 ◆iF1EyBLnoU:2014/06/10(火) 22:19:22 ID:fXUecUhQ0 『贐(結)』 昼寝から覚めて時計を見ると窓の外は既に暗くなっていた。もう7時過ぎだ。着替えて顔を洗い、飛びついてきた翠を抱きしめる。温かい、命の感触。「夕食、出来てますよ。」 姫がダイニングから顔を…
231 :『贐(下)』 ◆iF1EyBLnoU:2014/06/10(火) 22:08:48 ID:fXUecUhQ0 『贐(下)』 前日の打ち合わせ通り、翌日の早朝、女性の携帯に電話を掛けた。「昨夜はコンビニで買った弁当とお茶。今朝は駅で何か買う。全部あなたの言う通り。」「昼食も外食で。夕食は打ち合わせをしながら一…
218 :藍 ◆iF1EyBLnoU:2014/06/05(木) 20:31:02 ID:76T7LtyE0 『贐(中)』 「前回の話の内容を僕は直接聞いていないので、まずは確認させて下さい。娘さんの怪我、それを自分の生き霊の仕業ではないかと考えたのは何故ですか?」「3回目の怪我、娘が倒れていたのはアパートの駐車場で…
205 :藍 ◆iF1EyBLnoU:2014/06/01(日) 18:32:16 ID:cBimMlnE0 『贐(上)』 「はい、これが新規の患者さんのカルテ。宜しくね。」碧さんは俺の机に数枚のカルテを置いてにっこり笑った。姫と同じくらいの長身でクッキリした目鼻立ちの美人。看護師の制服が実によく似合う。しかも病院で…
177 :藍 ◆iF1EyBLnoU:2014/04/19(土) 11:49:34 ID:OWZkMMAw0 『邂逅(結)』 大きく開いた窓から吹き込む風に、未だ昼間の熱気が残っている。Sさんと姫はダイニングで夕食の準備。翠と藍の子守が、今日の俺の当番。子守と言っても特に面倒はない。藍は寝ているし、翠は1人遊びの達人…
150 :藍 ◆iF1EyBLnoU:2014/04/19(土) 10:59:40 ID:OWZkMMAw0 『邂逅(下)』 その施設に着いたのは11時過ぎ。道路が空いていたので、予定より少し早い。海沿いの県道から海岸とは反対方向の細い道に入って数百m、人目に付きにくい場所。施設の門は開いていて駐車場には大型のバンが…
138 :藍 ◆iF1EyBLnoU:2014/04/19(土) 03:09:41 ID:OWZkMMAw0 『邂逅(中)』 「当主様の強い御意向もあり、分家との争いを完全に解決するための計画が進められています。今回依頼する仕事は、その計画の一部。ですからもう少し、昔話を聞いて頂かなければなりません。分家との争い、そ…
87 :『邂逅』 ◆iF1EyBLnoU:2014/03/22(土) 23:57:57 ID:vQNQu97I0 『邂逅(上)』 「今日、昼前に『上』から連絡が有ったわ。紫が受けた依頼の件、どんな経緯で持ち込まれたのか判明したみたい。やっぱり、分家の術者が関わってた。本家に対して特に強い敵対意識を持つ術者たち。Lの件…